全盲の視覚障害者のTVerの見方「お気に入り」と「あとで見る」はこうやって探す

全盲の視覚障害者‘ぶちゃこま’です。
2022年の秋くらいからTVerを利用しています。iPad miniでTVerのアプリから聴取。ときどきアプリの更新があって音声で操るのに戸惑いますが、非常に便利に使えています。

全盲の私にとっての「TVer」

見えなくなって20年以上になります。見えていたときはふつうにテレビを見ていましたが、見えなくなってからは、テレビのリモコン操作や録画予約が難しくてだんだんと見なくなりました。

そこで登場したのが「TVer」です。TVerの前に「NHKプラス」の利用に成功していて、もしやTVerも使えるのではないかと期待してアプリをインストールしてみました。当時、世は『サイレント』ブームでして、私も見れるかな、聴けるかなと試したところ、なんと「解説放送版」とやらがあるではないですか。夢中で聴取して現在に至ります。

‘ぶちゃこま’のTVerの使い方

ときどきアプリが更新されて様子が変わりますが、現在は以下のように使っています。

見たい番組の探し方

アプリのメニューから「さがす」を選択、その先のメニューから「新着」や「ランキング」を開いて、見たい番組を探します。

「新着」は、直近に配信された番組が肺浸潤に並びます。朝と晩にチェックすれば、ほとんどの番組を把握できると思います。私は一日一回チェックしています。

「ランキング」は、よく見られている番組が並んでいるものと思われます。私は「新着」を一日一回チェックできればいいほうで、番組表にも疎いです。さらに20年以上まともにテレビ番組にふれていませんから、そもそもの番組がよくわかっていません。ときどき「ランキング」を覗いて、人気のある番組を教えてもらっています。

「お気に入り」と「あとで見る」

見つけた番組をそのまま再生してもいいけれど、継続して見たいと思う番組は登録しておきたいものです。

連続ドラマのように継続して見たい番組は「お気に入り」に、バラエティや報道番組などでこの回だけ見られたらいいときは「あとで見る」に登録しておくと便利です。登録した番組は「マイページ」の「お気に入り」と「あとで見る」に並ぶようになります。

マイページの並べ方

「マイページ」の「お気に入り」は、いろいろな条件で並べ替えられます。

「本編のみ表示」を選択すると、予告やインタビューが消えるのでリストがすっきりします。ただし、我々視覚障害者に貴重な「解説放送版」も消えてしまうので、ドラマのときは注意が必要です。

「新着順」ではなく「配信終了純」に並べ替えることもできます。たくさんの番組を聴取しようとすると必ずやってくる配信終了との戦い。この機能を利用して戦い抜いてください。

「すべて」ではなく「番組」を選択すると、配信ごとに並んでいたものが番組ごとにまとまって表示されるようになります。過去の連続ドラマが一気に配信されたとき、未聴取ドラマがたまっているときには、番組ごとにまとめると把握しやすくなります。私は、同時期に複数の連続ドラマを聴取しているとき、同一ドラマを3回分ずつ聴取すると調子がいいです。

以前は、視聴済み番組が消えてくれる機能がありましたが現在の仕様にはないようです。過去の連続ドラマをよく見る私にはあると便利な機能ですが、なければないで慣れてきました。

再生中に一旦停止したいとき

なにかがあって番組の再生中に目を離さなければならないとき、必ず一旦停止をする必要があります。なぜならば、今のTVerの音声操作環境では、早送りや巻き戻しの機能が使えなさそうだからです。

再生中の番組を一旦停止するとき、私はiPad miniのカバーを閉じるかホームボタンを押すようにしています。これが一番簡単。急に電話が来たり、宅配のドライバーさんが来たりしたときには、このようにしてすぐさま再生を停止します。

一旦停止した番組を再び見るとき

私の場合は、iPad miniのカバーを開けてロックを解除するとそのまま再生が再開します。

アプリを閉じてしまったときも続きからの再生は可能です。マイページから該当の配信番組を選んで選択すると「前回の続きから再生しますか?」と聞かれますので、「続きから再生」を選んで再開してください。「最初から再生」を選ぶこともできます。

眠ってはいけない!

繰り返しますが、今のTVerの音声操作環境では、早送りや巻き戻しの機能が使えないようです。上で、一旦停止の操作を強調したのはそのためです。

それと同様に、番組聴取中に眠ってもいけません。なぜならば、聞き直したいところまで戻ったり進んだりすることができないからです。なかなかつらい条件ですが、だらだらと見ることがなくなって、これはこれでいいかもしれないと思っています。

おわりに

全盲の視覚障害者‘ぶちゃこま’のTVerの使い方でした。

記事中に、「なければないで慣れてきました」とか「これはこれでいいかもしれないと思っています」とか、不便を軽くあしらう発言が見受けられます。でもこれでいい。8割くらいよけりゃ上等という気分で生きると、ストレスが少なくて済みますよ。

おわりっ!