こんにちは、全盲の視覚障害者‘ぶちゃこま’です。
朝ごはんが大好きです。いつもいっしょで大したものを食べていないのに毎日おいしい。ふだんは夫が用意してくれますが、夫が出張でお留守番の朝は見えない私が自分でつくります。そんなある日の朝ごはんを紹介。食材の扱いや道具・食器の使い方が伝わると思います。
▼ 朝ごはんのメニュー ▼
- トースト
- ゆで卵
- フルーツヨーグルト
- コーヒー
- ※サイドメニュー
▼ 朝ごはんに使う道具 ▼
- ガステーブル
- ステンレスの小鍋
- コーヒーメーカー
- オーブントースター
- 包丁
- 計量スプーン
目次
小鍋を火にかける
ゆで卵をつくるために小鍋に水を入れて火にかけます。
ガステーブル
リンナイのガステーブルを使っています。視覚障害者用ではなく一般用のガステーブルです。押し込むタイプのスイッチ。オンのときは押し込まれたままになりますので、スイッチにふれればオン/オフの別がわかります。オンは炎の熱で着火を確認、スイッチにふれるのはオフの確認のときが多いです。
ステンレスの小鍋
朝ごはんの準備に大活躍の小鍋です。
五徳の上で安定しにくいほど小さいのですが、朝ごはんのちょっとした調理には便利です。今回はゆで卵づくりに使います。あっという間に湯が沸きますよ。
コーヒーメーカーの準備をする
鍋を火にかけたらコーヒーメーカーの準備をします。
コーヒーメーカー
安くて扱いやすくて文句なしのコーヒーメーカーです。
象印マホービン EC-GB40
※後継機種が販売されています!
ドリッパーにペーパーフィルターを敷いてコーヒー豆を入れます。コーヒー豆は、お店で購入時に挽いてもらったもの。以前はミルつきのコーヒーメーカーを使って自宅で挽いていましたが、お片づけを含めた作業工程のどこかで挽いたコーヒー豆をこぼしているようなのでやめました。これで、ドリッパーにコーヒー豆を入れるところだけ集中すればよくなりました。
このコーヒーメーカーはサーバーがガラス製で、上部の全面が開いています。これがきれいに洗えなくて何を洗えるというのだというくらい洗いやすいサーバーです。ガラスなので割れる心配はありますが、私は清潔に扱えることを優先しました。
さらに、水タンクも取り外せます。サーバー同様に清潔に扱えることに加え、見えない私には肝心な水の注入時も使いやすいです。水タンクは注入口が小さくて、コーヒーメーカーの側で入れようとするとこぼして機械を痛める心配がありますが、取り外してシンクの側で注入をすればその心配がありません。
卵を小鍋に投入する
小鍋の水が沸騰するまでにコーヒーメーカーの準備を終えるのが目標。ここで小鍋に卵を投入です。すかさずAlexaに9分のタイマーをお願いします。
▽ Alexaにお願いしていることはこちら ▽
便利だけど特別ではない!全盲の私のスマートスピーカーの使い方
卵は穴あきの小さいお玉で投入します。しばらくはそのお玉でクルクルと湯を回します。私はお湯に塩や酢は入れていません。卵が割れたりむきにくかったりする率よりも、塩や酢をこぼす率のほうが高いからです。
自家製冷凍パンをトースターに置く
卵をゆでている間にすることその1、パンをトースターに準備します。
オーブントースター
今はこちらのトースターを使っています。
トースターの操作ダイヤルが右ではなく下に並んでいるので、全体の幅がせまいところが気に入って購入しました。ところがそのことによって庫内の高さがせまくなってしまい、全盲の視覚障害者の私がパンを探ると上部に手の甲がふれてしまいやけどをします。菜箸もトースター特有のざらざらした焼き網につっかかって具合がよくありません。次回は、庫内の大きさも購入の検討材料にしたいと思います。でも、熱源が近い文早く焼けるしおいしいのよね。この一長一短をどうするかが悩みどころです。
パンは、ホームベーカリーで焼いたものを厚めに切って、それをさらに半分に切った状態て冷凍してあります。これを毎朝一切れずつ食べています。この時点では、その自家製冷凍パンを焼き網にのせるだけ。トースターのスイッチを入れるころにはほどよく溶けています。
小鉢を出してフルーツを切る
卵をゆでている間にすることその2、フルーツを切ります。
包丁
愛用のペティーナイフです。
小ぶりでフルーツの皮むきが上手にできます。朝ごはんづくりにはこの大きさで十分。
小鉢
何を入れてもサマになる!朝はフルーツヨーグルトを盛りつけます。
フルーツはヨーグルトに合えばなんでもOK。1種類でも2種類でもその日の気分でザクザク切って小鉢に入れていきます。一番ラクなのはバナナでしょうか。苺もラクですね。キウイ、りんご、桃、大きいぶどう、オレンジ、グレープフルーツなどなど、季節のフルーツを食べています。
ゆで卵を冷水にとる
のろのろとフルーツを切っているとAlexaがタイマーのアラームを鳴らしてくれるころです。ゆであがった卵を冷水にとります。
自家製ヨーグルトをのせる
ゆで卵の粗熱をとりながらフルーツよーうるとづくりに戻ります。
計量スプーン
計る、混ぜる、すくうとさまざまな用途に使えます。
小鉢に入れたフルーツの上にヨーグルトをのせます。ヨーグルトは、ヨーグルトメーカーでつくったものが牛乳パックのまま保存してあるので、柄の長い計量スプーン(大)でえいっとすくってフルーツの上にのせます。大盛り1杯でいい感じです。
トースターとコーヒーメーカーのスイッチをオン
できあがったフルーツヨーグルトの小鉢を一旦冷蔵庫に入れて、いよいよトースターとコーヒーメーカーのスイッチをオン。トースターはダイヤルなので、いつもの一ひねりというか角度というか、適当に勘でセットします。コーヒーメーカーのスイッチは、奥とて前にカチッとするタイプ。オンの側には凸の印があるのでその方向にカチッとします。
ゆで卵の殻をむいて盛りつける
水にとって粗熱がとれたゆで卵の殻をむきます。何等分かにしたいところなのですが、見えなくなってからはゆで卵を切ると食べた気がしません。なぜかしら?丸のままかせいぜい2等分くらいにしています。
お皿
トーストとサイドメニューを盛りつけるお皿です。
気持ち横長の正方形に近い長方形のお皿。両脇はゆるやか、上下はほぼ直角の縁がありますので、お料理がこぼれる心配がありません。表面はつるっとしたタイプで、お箸やカトラリーの引っかかりもなく使いやすいお皿です。
マグカップ
大変に丈夫なマグカップで、洗うときの気遣いがいらずに重宝しています。
コーヒーは牛乳といっしょにこのマグカップへ。冷蔵庫に入れておいたフルーツヨーグルトを出して完成です。トーストにマーガリンと自家製ジャムをつけていただきまーす!
サイドメニューのバリエーション
ここまでは一番簡単なメニューです。もっと食べたい朝は次のとおり。
- 卵の調理を変える→目玉焼き・プレーンオムレツ・スクランブルエッグなど
- ハム・ベーコン・ソーセージ・サラダチキンをそえる
- サラダをそえる→レタス・きゅうり・トマト・ポテトサラダ・温野菜など
- パンの調理を変える→チーズトースト・フレンチトーストなど
- スープをつくりおく→ポトフ・ポタージュなど
冷蔵庫にあるものを刻んでサラダにしたり、適当なものをパンにのせて焼いてみたり。パンには何をのせて焼いてもいいけれど、トースターに落としませんように。あとのお掃除が大変になりますから。フレンチトーストをつくるときには、パンの大きさを小さくするといいです。調味液のしみ込みがよく、焼くときにもコロコロとうまくいきますよ。
おわりに
全盲の視覚障害者‘ぶちゃこま’の一番簡単朝ごはんでした。
本当に簡単ですねと思われただろうけれど、ちょっと野菜が足りないくらいで栄養素はまあまあ整っていると思うし、この簡単な作業が料理の基本になるのでバカにできません。この朝ごはんが毎日手早くつくれて、おいしく食べられて、後片づけまで清潔にできたなら、見えなくても大抵のものは調理できるようになります。
▼ まとめ ▼
- 小鍋に湯を沸かしゆで卵がつくれる
- トースターでパンが焼ける
- コーヒーメーカーでコーヒーが入れられる
- 包丁でフルーツのカットができる
- 調理したものをこぼさずに盛りつけられる
おわりっ!
▽ ごいっしょに! ▽
見えない私のご機嫌な一日♪
おはようからおやすみまで!全盲の視覚障害者の一日