視覚障害者の服選び!衣類の収納方法と洋服の選び方を紹介します

2025年12月26日 更新

全盲の視覚障害者「ぶちゃこま」です。

もしも私が「目が見えないのにどうやって毎日の洋服を選んでいるの?」と聞かれたら、「収納のルールを決めておくことだよ」と答えるでしょう。収納が整うと、着るときも買うときも服選びが楽になります。

この記事では、全盲の私「ぶちゃこま」が実践しているクローゼットの収納術と、安心してお出かけを楽しむための「超個人的」な服選びの基準を紹介します。

見えない私の衣類の収納方法

まず、見えない私のクローゼットの収納方法を紹介します。収納のルールが整うと、着るときの服選びも自動的にできるようになるので一石二鳥です。3つの方法に分けて説明します。

  1. かけて収納する
  2. たたんで収納する
  3. 分けて収納する

かけて収納する

かけるべき洋服はかけて収納します。私は、100センチくらいの幅のポールに次のような洋服をかけています。

  • ブラウスやシャツなどアイロンを必要とするもの
  • しわにしたくないトップス
  • センタープレスのパンツ
  • スカート
  • ジャケットやスーツ
  • アウター

なんとなく右、なんとなく左というように、ポールにゆったりとかけることができると識別しやすくなります。どうしても識別しにくいときは、ハンガーの首にストラップをつけて印にしています。

たたんで収納する

かけるべき洋服をかけて残ったものはぜんぶたたみます。私は、引き出し型の衣装ケース4つを次のように使っています。

  1. 普段着のトップス
  2. おしゃれ着と季節外のトップス
  3. ボトムス
  4. ルームウェアとパジャマ

引き出し内は「田の字」をイメージして収納しています。手前はカットソー、奥はセーター、左は濃い色、右は淡い色などという具合です。このように自身のルールをつくっておくと、種類が多くても色違いであっても識別できるようになります。

分けて収納する

細かい衣類は分けて収納します。私は、引き出し付きの4段のシェルフを次のように使っています。

  1. アクセサリー
  2. 下着
  3. 靴下とハンカチ
  4. 冬小物とトラベルグッズ

下着はブラジャー・ショーツ・ランジェリー、靴下は濃い色・淡い色というように、引き出し内の仕切りケースを使って細かく分類しています。こうしておくと、収納と着用のどちらの場合にもわかりやすく、色違いの靴下の管理にも役立ちます。

見えない私の洋服の選び方

次は、買うときの服選びを紹介します。服選びにはいろいろな観点があって人それぞれだと思いますが、ここには私の超個人的見解をまとめています。

  1. 早めに買い替える
  2. 普段着とおしゃれ着は分ける
  3. メーカーやブランドをしぼる

早めに買い替える

洋服は早めに買い替えるようにしています。なぜなら、見えないと汚れやほつれ、色あせに気づきにくいからです。そんなことで他者からの評価が下がらないように気をつけています。

あとは単純に「ダサさ」の回避です。今お店で売っているものを今着ていれば安全だろうという考えからです。

普段着とおしゃれ着は分ける

家で家事や仕事をするときと、外にお出かけするときの服装は分けています。家ではゆったりとできるものを、外では少しかしこまったものを着るようにしています。

このようにしておくと手入れが楽になります。おしゃれ着のほうだけ丁寧に扱えばいいからです。その結果、いつもきれいなおしゃれ着が用意されている状態になり、引きこもりがちな私も少しは外に出かける気になるというものです。

メーカーやブランドをしぼる

私は、普段着はこのメーカーで、おしゃれ着はこのブランドでというように、洋服のメーカーやブランドをある程度しぼって選んでいます。そうでないと、服選びに膨大な時間がかかってしまうからです。

しぼったメーカーやブランドを定点観測していると、サイズ感やデザイン思想のようなものが見えてきます。たとえば、無印良品はXSサイズがぴったりだけどユニクロはSサイズのほうが合うなとか、グローバルワークは毎シーズン同じシルエットのパンツを素材違いで販売しているのだな、などなど。

それらがわかれば、シーズンごとに新作をチェックして必要な分を買い替えるだけで済みます。普段着はオンラインショッピングで、おしゃれ着は春夏・秋冬の年に2回くらいの店舗訪問で購入するようにしています。

おわりに

全盲の視覚障害者「ぶちゃこま」の衣類の収納方法と洋服の選び方でした。

ここまで読んでくださった方にはわずかに疑問が残っていると思います。色違いのアイテムを収納の工夫で識別することは分かったけれど、そもそもの色の違いはどうやって知るのだろうと。

最初は見える夫に手伝ってもらいます。そのあとは今日何色を着用しているかを意識し、現在洗濯をしているものは何色か、たたんでいるものは何色かを常に気にしています。つまり、洗濯物をためないということです。

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おわりっ!